【キャラクター分析】神木坂レニ・飛鳥晴翔・荒川志太(GOD座)

こんにちは!実にお久しぶりの更新となってしまいました。
記事を書かない間に私はすごくシンプルな発見をしてしまいました。
文章というものはですね、書かないと書けなくなるということ。笑
筋肉と一緒ですね日々コンスタントにトレーニングを続けてないといけません。

A3!のACT3前編がリリースされましたね。
それに伴い、今回以前から多くのリクエストをいただいていたGOD座サイドのキャラクター分析を行っていきたいと思います。
お時間のございます限りお付き合いください!

この先ACT3のネタバレがございます。ご了承の上お楽しみください。




マストビーファビュラス!GOD座キャラクター分析

これまでMANKAIカンパニーのメンバーの分類はさせていただいてきましたが、周辺キャラクターについては情報の少なさからなかなか分析することができていませんでした。
9幕ではMANKAIレベルとは行かずとも今までの露出度に比べたら格段にデータ量がアップしましたのでようやく着手することができました!
皆さんもしかしたらお気づきかもしれませんが、丞を含む全てのキャラクターがとある心理機能を所持しているのです。

神木坂レニ:ESTJ型

無愛想なレニも外向タイプ?

まずはじめに説明したいのは外向型と内向型の陥りやすい判断の罠についてです。
外向型の基準として社交的かどうかというのをよく見かけるかと思いますが、ここで言う社交的とは親しみやすさのことではなく、外界に対する広い視野と適応力があるかどうか?ということです。
ですから、社交的じゃないからだから内向型だ!と短絡的に判断してしまうのは少々危険なのです。

実際にESTJ型である天馬や左京も、「友好的な人付き合いができるか?」と言われたら素直に首を縦にふることはできません。
ただ、二人とも寡黙という印象はなく、すばやく状況を判断し自分の意見を伝える能力はとても高いうえ、人を選ばず誰とでもフラットな付き合いをすることができます。
多くの人と付き合っていくために必要なのは、「意見を正しく伝えられる力」と「適切な状況判断をし、実行する適応力」です。
レニを見ていてもこれらが備わっており、例えば晴翔の粗相に対して瞬時に謝罪をしたり、九角の盗作が発覚した時も適切な対応をするために自ら動いたりと、外の世界で起きている物事に対し俊敏な判断力と積極性を持っています。

比較として内向型のISTJ型ですと、こういった「外の世界に対する広い視野と積極性」はあまり持ちません。
悪く言えば視野が狭く、良く言えば探究心があり、じっくり物事を考えることが得意です。
こちらの性格タイプに該当するのは丞と千景ですが、両者ともわかりやすく与えられた役割をしっかりこなしたいといったタイプであり、何かを判断するにもまずは情報ソースをじっくり精査してから判断することを好んでいます。

こういった観点から、安易に陽気じゃない、親しみにくい、といった理由で内向型にするのも不正解なわけですね。
同様に外向型であるENTPもまた親しみやすさはありませんし、逆に内向型でもINFPやISFJは比較的親しみやすいタイプだったりもします。
類型論では、具体例に囚われず大局的に判断していくのが大切なのです。

堅実な判断力!~立花幸夫との比較~

9幕の『或る男の手記』では、自身と立花幸夫の性格の違いについて明確に描かれています。
例えば台本を書いて欲しいがために斑鳩八角の自宅に訪問するシーンなんかは顕著で、ここが誰の家なのかがわからずレニと、レニの忠告をよそに躊躇うことなくインターホンを鳴らす幸夫の対比です。
これはレニがお育ちが良く良識を兼ね備えているだけと考えてしまいがちですが、そもそもレニが危ないことを避けたがる性格でなければここまで良識を重視することもありません。
そして幸夫がした行動というのは確かに常識の観点で言えば無礼な行動ですが、八角に本を書いてもらうという目的に辿り着く方法の中で一番近道な手段は直談判して了承してもらうことですから、理にかなっていない行動ではありません。
「起こり得るリスクを最小限に抑え、確実に成果を挙げたい」と考えるレニも間違ってはないですし、「最も手っ取り早い方法で、確実に成果を挙げたい」と考える幸夫も間違ってはいないのです。
どちらも確実に成果を挙げたい!とは思っているのですが、そのために使う道具が違う。だからついつい意見が違ってしまうんですね()

察しの良い方はこの時点で既に分かってしまったかもしれませんが、これは彼ら2人の持つ主機能の外向的思考(Te)に対して、それをサポートする補助機能である機能の違いから出ているものと思われます。
ある課題に対して然るべき対処をする心理機能である外向的思考(Te)を主機能とし、レニは補助機能に内向的感覚(Si)を、幸夫は内向的直観(Ni)を持っているということがわかりますね。
ESTJ型のレニは堅実な判断を得意とし、ENTJ型の幸夫は最短距離な判断を得意とするそんな性格の違いがあるのです。

この記事ではこれ以降もGOD座の話が続きますので、レニの話は全体を通してしていくとして、続いてのキャラクターに参りましょう!

飛鳥晴翔(山田弦太):ESTJ型

堅実でしっかり者の晴翔

レニと同じ性格タイプです。レニと晴翔は絶大な信頼関係があり、意見も合うようですね。
これまでの立ち位置的に高飛車なところが目につくキャラクターだったかもしれませんが、その実は責任感の強いしっかり者で、レニが責任ある実務を晴翔に任せているのも頷けるほどです。
記憶に新しくはありませんが、過去のハロウィンイベントでは正々堂々と芝居で勝負しないチームに怒りを顕にしたりと9幕のリリース前にも晴翔の真面目で義理堅い性格が描写されてはいました。
こういった芝居への真摯な姿勢はレニとも共通しており、晴翔がレニを尊敬しているのもとても納得できます。

9幕での晴翔は、レニと同様にある人物と比較することで性格的特徴が浮き彫りになっていたように見えます。
そう、後述する新トップの荒川志太です!
トップに就任するやいなや真っ先に「その金庫、何が入ってるんですか?」といきなりプライバシーに配慮のない質問する志太に対し、晴翔は戸惑って苦言を呈していました。
この場面の行動も確かに志太の行動は思慮分別のない無礼な質問ではあるのですが、「何でも質問をしてくれ」と言っているレニに対して今自分が最も気になった金庫の存在について知るために一番手っ取り早い方法は直接質問することですから、志太の行動も理にかなっているのです。
良識があり細かい配慮のできる慎重な性格の晴翔と、あけすけな態度で肝が据わった大胆な性格の志太。
レニと幸夫の違いとよく似ていますね。

ESTJのしなやかさ ~第三機能 外向的直観(Ne)

9幕で晴翔の魅力が最大限に発揮されていたのは、急な公演内容の変更の際に彼が権限を持ち全体の取り仕切りをしたところでしょう。
九角の盗作が発覚したGOD座サイドは、円が一晩で脚本を書き直すことで正々堂々とタイマンACTをしたいとレニに申し出るのですが、レニはこれのアイデアを却下。
レニも「毒をも食らって美しい舞台を観せたほうがましだ」と言っていることから、自らの不義に対してはしっかりと責任を持つ覚悟はありながらも、イマイチ煮え切らない様子でした。
これまで演者やスタッフ一同コツコツと本番に向けて積み上げてきたものがある以上、それを一度壊してまで新しいものを作るというのはリスクが大きいです。ましてや、レニは円とは初対面でしたからね。

そんな中、晴翔は円を信じて公演内容の変更を決意します。
もちろん組織に属する以上、上長の許可なく勝手な行動をするのは一概に良いこととは言えませんが、おそらくこのやり方しかレニの立場やGOD座のファビュラスな舞台を守る手段はなかったかと思います。
堅実なESTJ型がこのような臨機応変な対応を取ることを疑問に感じる方もいらっしゃるかもしれませんが、このタイプは第3機能に外向的直観(Ne)を持ってますから、時にリスクを取って柔軟な決断ができることも特徴のひとつです。
ESTJ型は成果を挙げられないことは是が非でも避けたい人々ですが、なるべくリスクの少ない方法を選ぶことばかりに囚われていると挙げられたはずの成果も挙げられなくなることがありますよね。
そこで第3機能Neを使い、状況に合わせて多少のリスクを取ることができるようになっていくのです。
そしてもちろんこの決断ができたのも、晴翔が「何年レニさんの舞台やってると思ってる」と言うように、コツコツと堅実な努力を続けてきたからこそ。
「GOD座らしい唯一無二のファビュラスを守り抜いて欲しい」と言うように、あくまでも晴翔は新しいGOD座にしたいわけではなく、これまでレニさんが作ってきた舞台を守りたいという、手堅い目的(Te/Si)のためのリスク選択(Ne)だったのです。
レニを騙してしまっていることに少しの罪悪感を感じたのも、真面目で義理堅い晴翔らしさが表れていましたね!

なにはともあれ晴翔の思い切った選択が功を奏し、GOD座は勝負には負けてしまったものの唯一無二のファビュラスを守る目的は達成できたかと思います。
もちろんこの成果を挙げるためには、晴翔だけではなく新トップである彼の力も必要不可欠でした。

荒川志太:ENTJ型

陽気な切れ者のENTJ

シーズンイベント『巣立ちの日のキミへ』で初登場した新キャラクターの荒川志太。
彼は立花幸夫と同じ性格タイプであり、新生MANKAIカンパニーには不在のENTJ型です。
これまでも莇の親友として話には登場していましたが、性格までもが明らかになったのは9幕が初めてですね。
今までにはなかった雰囲気を持ったキャラクターで、とても新鮮です!

レニや晴翔と同様に外向的思考(Te)を主機能に持ちますが、第2機能/第3機能に内向的直観(Ni)/外向的感覚(Se)ペアを使います。
これまでの解説記事でもお話させていただいておりましたが、Ni/Seペアは動的情報を認知する機能です。
とりわけ志太の補助機能である内向的直観(Ni)は別名・時間的直観とも呼ばれ、時間的な変化の可能性「これは今後こうなるだろう」「これは昔こんなことがあって今の形になったのだろう」などといった、時間的推移による物事の変化を洞察する機能です。
志太の大きな特徴とも言える勘の鋭さはこの機能の賜物でしょう。
レニが自分と誰かを重ねているのではないかということや、九角が盗作した脚本の違和感にもすぐに気が付いていました。
まず目の前のことに着々と取り掛かっていくレニや晴翔とは違い、いつも志太が気にするのは本質的な問題ですね。
年齢の若さもありまだ荒削りな部分もありますが、これは良い意味で末恐ろしい存在です!

莇への嫉妬心 ~内向的感情(Fi)の抑圧~

以前志太について筆者が友人と話していた時に「志太みたいなざっくばらんな性格の人でも嫉妬をするということが不思議」といった話題になりました。
これについて「志太は元々お芝居がしたかったの運が悪くなかなか叶わなかった中で、芝居に微塵も興味がなかった莇がしれっと劇団に所属してるんだからモヤモヤするのも道理だね」という結論にはなったのですが、志太の問題点はどうにもならない感情を延々と抱え続けてしまったことです。
例えば九門(ESFP)あたりが志太の立場だったとしても「莇が先に始めるなんてずるい!!」なんて言葉も難なく発言できることが予想されますが、これは九門が不快に思っている自身の感情(Fi)をきちんと認識しコントロールすることができるからです。
しかし、志太の場合は内向的感情(Fi)が劣等機能となり、感情を認識しコントロールすることには慣れていません。
志太の当時の状況は、「芝居がしてぇ」と思いながらその気持ちを昇華させる手段がわからなかった十座の状況とはまるで逆。
結果的にGOD座に入団していることからも、志太は芝居をするためにオーディションを受けるなどの相応の努力はしていたと思われますので、結果が伴わず気持ちだけが昇華できていない状態だったわけです。
そんな中で芝居にちっとも興味のなかった莇が、成り行きで劇団に所属しヘアメイクの夢まで叶えてしまった。 元々行き場のなかった感情が更に大きくなり、志太の中で渦巻いてしまったのでしょう。
おまけに莇もINTJ型ですから、他者の感情を察知することがあまり得意ではありません。
やっとの思いで夢を叶えた志太への配慮もなく、レニへの苦言を呈してしまったことは少々デリカシーに欠けるところがあったのも事実。
志太も莇もお互い様ですし、逆に言えば配慮の文化がない二人だからこそざっくばらんに何でも話して笑い合える関係なのかもしれませんね!

志太と晴翔それぞれの違いが、円の想いを届けるキッカケに

今回の公演を成功に導いた立役者にはGOD座の面々だけでなく、今回の演目の作家である斑鳩円の存在も不可欠でした。
円の分析は念のためもう少し情報が出揃ってから行いたいと思いますが、GOD劇場の前で佇む彼の姿を見たときの二人の対応は性格の違いがとても良くでており興味深かったです。

主機能にTeを持つ志太は現状を識別し意思決定することに重きを置きます。
晴翔も同じ機能を持っているので、GOD劇場までレニに会いに来た円を見た二人は「この男はレニさんを探している。俺()が何らかの対処をしよう」と考えます。
その「何らか」に関して補助機能を頼ることになるのですが・・・

志太 … わざわざ労力をかけてレニさんに会いに来て、見ず知らずの俺たちに声をかけているんだからよっぽどの用事なんだろう。俺がレニさんに会ってもらえるように頼んでやろう。

晴翔 … 彼がレニさんに会いたい事情があるのは分かるけど、今レニさんは稽古のことで不機嫌だ。レニさんの事情も知らずに急に来た彼も悪いんだし、用があるのなら別な日に来ることが適切だ。

ざっくりと二人の違いを見ていくと、志太は「目的は手っ取り早く達成したほうが良い!」晴翔は「目的は少しでも確実な方法で達成したほうが良い!」と考えており、ふたりとも言っていることは真逆に見えるのですが、円にとって最も良いであろうと考える方法を、彼らなりに提供していたのです。

結果的には二人の意見の間を取って「リスクはなるべく避けながらも、彼の要望を最短ルートで叶えられるようにしよう」ということで、志太の家でコロッケうどんを食べることに。
この機会が3人それぞれの価値観や願望を理解するキッカケとなり、公演を成功に導くことができました。

そして、円の奥底の想いを引き出してそれを本にするということは志太の力で成し得ることができ、その本が日の目を浴びられるように体現するというのは晴翔の力で成し得ることができたところを見ても、人間同士の相互作用というものは実に美しいなと感じることができます。
一見何の意味のなさそうなことこそが重なって、様々な成果となって表れているのですね。

総括:GOD座のファビュラスは成果主義の賜物

久々の分析記事でしたがいかがでしたでしょうか?
過去にトップを務めていたISTJ型の丞も含め、Teという心理機能が共通しているのはたいへん興味深いですね。

と言うのも、GOD座とはレニの理念によって創設された劇団ですから、その特色も概ねレニの価値観によって作り上げられています。
豪華絢爛で美しいファンタジーのような世界観水芸なども取り入れ観客に「浮世離れ体験」工夫もしています。
チケットを買って座席に座ればそこはまるで夢の国。
現実世界のしがらみなんて忘れてしまえそうな「快適なものばかりで、不快なものがない世界」が見られる桃源郷というわけです。
若き日のレニは八角の本と幸夫の演技を見たことにより、「桃源郷は人の手によって創作できる」ということを知り、そんな夢のような世界をたくさんの人に届けてきたのだと思います。
レニの作り出す世界観はエンターテイメントの真髄。若き日の晴翔もまた、レニと同じように「桃源郷は人の手によって創作できる」ということを知りGOD座に入団したのだと思います。

『剣に死す』のイベントストーリーでは、丞の回想でGOD座の厳しい稽古風景が語られていましたが、これもGOD座の理念を知ると非常に納得できるものです。
観客に夢を見せるということは、ひとつでも「不快なもの」があってはいけないのです。
ディズニーンドにはゴミが落ちていることがなく、キャラクターもいつも楽しく暖かく我々を出迎えそれどころではなく我々が目にしないような部分までもが徹底的に「夢の国」であるように、夢を壊すような要素がひとつでもあったらそれだけで途端に人は夢から醒めてしまう。
だからGOD座は観客に夢を見せるため完璧を目指さなければいけませんし、そのためにも役者には実力を兼ね備えた人間であるほうが望ましいです。
GOD座がファビュラスであることの影には、このような血のにじむような努力と厳格さが潜んでいますし、堅実な成果主義であるESTJ型のレニだからこそ創り出せる世界観だなあとしみじみ思いました!

また、個人的な感想ですが、ACT1時代から好きだったGOD座が4年目にしてやっと陽の目を浴びることができたことが嬉しいです!
レニも晴翔もMANKAIカンパニーに対して卑劣な行いをしていたのは事実なのですが、私はガイ同様に実害を度外視してフラットに人物像を見るところがあったのでレニや晴翔の芝居への真摯さを本当に素晴らしいなと評価しておりました。
悪役として見られてしまうのは仕方がなかったのですが、彼らには彼らの信念や美学があったことを多くのプレイヤーが理解したことが何よりも嬉しいです。

志太も加わりパワーアップしたGOD座の今後の活躍も楽しみですね!




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