【心理機能から考察!】ふたりの関係~死んでも負けねぇ編~【万里・十座】

 

ツイッターのほうで少しお知らせしていたのですが、お題箱の大元のサーバーエラーにより1月3日~1月6日までのログが現在消失した状態となっております。もし差し支えなければその間に投稿していただいた方(現在回答が得られてない方)簡潔な質問内容のみで構いませんので再度投稿していただければ幸いです。復旧でき次第回答できるかと思いますが、完全データとして復旧できるかは未定みたいですので…。ご迷惑おかけして申し訳ないですが、何卒よろしくお願いします。

さて、今回は去年リクエストいただいていた「死んでも負けねぇ」こと摂津万里&兵頭十座のふたりの関係について取り上げていきたいと思います。遅くなって申し訳ないです…。

ソシオニクスの基礎についてはこちら。




ISFPとESTP=管理関係

この二人の関係は「管理関係(Supervision)」です。この関係はこれまでご紹介した鏡像関係や消火関係とは違い、双方が非対称な関係です。まず二人の心理機能(モデルA)を確認してみましょう。

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フォースの力で仲良しになろう!

今回名前に色付けがしてありますがその意味はあとで説明します。この二人の共通点は外向的感覚(Se)です。十座②創造(MBTIの補助機能)に、万里①先導(MBTIの主機能)に持っています。ソシオニクスに関する記述では外向的感覚(Se)のことを「Kinetic Energy(運動エネルギー)」だとか「Force(力)」と例えています。タブレット端末なんかで使われている圧力検知機能(画面の触れ方によって反応が変化するシステム)のことをフォースセンサーと言いますが、まさに外向的感覚(Se)はそのような機能ですね。つぶあんは口に入れると甘く噛むと食感があって食べごたえがある…とか、このボタンを素早く2回押せば強パンチができる…とか、エネルギーをインプット/アウトプットすることでそれはどのような反応を示すのか、ということを知覚します。自他の運動エネルギーを元に現実を知覚するということですね。うむ、なるほど。何もしなければモノは変化しませんが、圧力をかけて押せば倒れます。食べ物を見てるだけではヨダレしか出ませんが、噛み付けば味がわかります。まぁこのように外向的感覚(Se)てとても能動的で大胆で強い機能なんです。ISFP型の十座は穏やかですが、行動が潔く大胆だったりするのはこの外向的感覚(Se)のおかげでしょう。万里は主機能なのでまぁお察しの通りです。彼をイージーモードにさせるのはこの運動エネルギーによる知覚(Se)を独自に分析(Ti)しているからだしね。

はい、説明が長くなりましたがこっからが本題です。この二人は喧嘩ばかりで仲良しじゃないイメージがあるかもしれませんが、まず喧嘩をするには「喧嘩するほどの仲」にならないといけないです。お互いの興味関心が一致せずそっぽを向いていたのでは喧嘩にすら発展しないわけですから。一見この二人は喧嘩ばかりで“気が合わない”ように見えるかもしれませんが、例えば左京の一喝に対して二人してだんまりしてしまったり、誉の詩に対して「意味がわからねぇ」と同じような感想を抱いていたり。(誉の詩は運動エネルギーで知覚できるものではないですから仕方ないですね) 外向的感覚(Se)を手錠代わりにして仲良くはなっているのです。きっかけが「肉体を使った喧嘩」だったというのもまさしくSe(運動エネルギー)そのものだと思います。このようにして管理関係の二人は人物Aの②創造と人物Bの①先導をきっかけに結ばれます。

監査する人と改訂させられる者

さきほど人物A・人物Bと書きましたが、管理関係は監査人(Supervisor)改訂者(supervisee)の二者によって構成される関係です。この二人の場合は監査人十座改訂者万里となります。最初に「双方が非対称な関係です」と申し上げましたが、監査人のほうが強く、改訂者のほうが弱い力関係です。

もう一度上記のモデルA画像をご覧ください。十座①先導万里④急所に赤く色をつけておいたのですが、ここがこの関係において特にポイントとなる部分なのです。④急所というのは基礎記事でも書いたとおり、弱すぎるため使うことに非常にストレスを感じ、是が非でも使わないように避ける機能なのです。

内向的感情(Fi)とは“個人的な”感情のことです。自分が好きと思うか嫌だと思うかなどの独自の倫理観を通して判断する、主観的な感情の機能です。十座はこれを主機能とするので、

甘ぇもんが好き(Fi)
実際に食う(Se)

このように内向的感情(Fi)を基準に実際の行動(Se)を決めます。もっとも十座の場合は人目を気にしてこのような「自分自身の本質」を恥ずかしいと思う傾向がまだちょっとだけありますが。で、この内向的感情(Fi)は対人関係に於いてどのような役割を果たすのかというと「キミのことが好きだから仲良しになりたい」といったような個人的感情を元に人付き合いをすることでしょう。そういった個人的な感情があるので「椋が悲しんでいてかわいそうだ」とか「左京さんは皆の愛情に気付くべきなんじゃねぇか」みたいな個人の感情を通して人と繋がることが好きです。あくまでも内向的なのでそれを直接的な言葉で表現し合うよりも、大事なことは言わなくてもわかるといったような「目には見えない絆」のようなものを感じることが好きです。

一方の万里はこの内向的感情(Fi)が急所です。オタク用語で言う地雷のようなものですね(笑)万里はそういった自身の個人的な感情を元に人間関係を築きません。目に見えない感情のニュアンスにはめっぽう疎く、そのようなものは必要ないと考えます。なんだよ薄情な!と思うかもしれませんが、主観的な感情がないからこそ差別的でなく分け隔てなく人と接することができるフランクさがありますし、「アイツが嫌い」という個人的な感情で人間関係をシャットアウトすることはほとんどありません。薄情かもしれないけど、薄情だから良いこともいっぱいあるんだよ~。

つまり十座はいとも簡単に万里の地雷を踏めるのです。むしろ踏もうと思わなくても自然と踏んでるレベルで(笑)一方で万里十座の④急所である外向的直観(Ne)を使うわけではないので、仕返しに十座の地雷を踏んでやることができません。なのでこの関係は非対称的なのです。万里十座に有効打を喰らうのでムキになって何度も殴り返しますが、十座には有効打を与えることができません実際二人のキッカケとなったタイマン勝負では万里は「誰でもいいから強えーヤツと勝負してぇ」という刺激を求めて勝負を挑みましたが、十座は二度と勝負してくれなくなってしまいました。十座万里のように「刺激」「ハードモード」を最優先に考えるわけではないので、いちばん大事な「Fi個人的な感情=秘めた熱い想い」に従いお芝居をしようと決め、そしてその秘めた熱い想いのない万里の相手をする必要はないのだと感じました。まぁ喧嘩という例がアレですが、これをボクシングだと思えば別に万里のように「強えーヤツと勝負してぇ」という負けん気だけで行動するのも全然悪いことではないんですけどね。しかし十座にとっては万里が“甲斐性なし”のように見えてしまうのです。

 「死んでも負けねぇ」気持ちもそれぞれ違う。

ここまでの説明では、 万里(改訂者)より十座(監査人)のほうが優位なんだから十座側が「死んでも負けねぇ」なんて思う必要ないんじゃないの?むしろ勝ってるんじゃないの?て思いますよね。しかーし!ここからがこの関係の面白いところなのです。

十座の「死んでも負けねぇ」って気持ちは万里の「死んでも負けねぇ」って気持ちとは異なります。万里は、単純に十座の生き方や考え方によって圧力をかけらてれいるような状況に対して純粋に「負けたくねぇ」と感じ、そしてそれに付随してESTP型の求める「刺激」や「興奮」を感じています。そのようなことから改訂者(万里)は圧力を感じながらも、監査人(十座)をそこまで悪影響ではない人物だとも思います。一方で十座は一周年のイベストにて「(自分の熱い想いを)きっと摂津にはわからねぇだろう」「俺は俺のやり方で」と言ってます。これなんです。万里は芝居に関しても器用で素質があります。十座万里のその素質を買っていますが、感情こそが一番大事な十座にとってそれは物足りないものに見え「俺が考えを訂正してやらなければいけない」と感じるのです。だから「俺は俺のやり方で」なのです。一周年イベントはこの関係がよく描かれておりますね。お互いがお互いに興味はありますが、向かっている気持ちのカテゴリーが違うのです。

【私見】「死んでも負けねぇ」についての総括。

いろいろ説明が長くなりましたごめんなさい(笑)理論上このスーパービジョンの関係は「危険な関係である」とされています。どうやら改訂者側がストレスを抱えやすく精神的に参ってしまったりするようですね。というもの監査人側が、こうしなきゃだめだろああしなきゃだめだろうと特に悪気もなく言うことが改訂者側からすると「批判」のように聞こえてしまうんだとか。

十座がお芝居に憧れていてもずっと出来なかった悶々とした気持ちや、今板の上に立ててることの幸せとか、そういったものを「きっと摂津にはわからねぇだろう」と言ったのだと思いますが、実際そのような感情を万里がわかることはないと思います。万里にとっての熱い感情とは、負けん気と刺激です。刺激があるから1年も飽きないで続けられたわけです。何事も続かず熱くなることもなかった万里が。彼を熱くするものはそういった個人的な感情ではないわけですね。でもこれも彼が十座に抗おうと思ったから出会えたわけで…危険な関係にも甘い蜜があるのですね。そもそも万里は刺激が欲しくて犯罪スレスレのことまでしていた男です。そう、危険が好きなのです(笑)まぁ甘い蜜だから危険、という捉え方もできますが…でも私はこの二人の関係は現段階ではとてもポジティブなものだし、このすれ違った「負けねぇ」気持ちがお互いを高めています。危険な関係…なのかもしれないけど、その危険こそ味方につけた彼らはスーパーウルトラハードモードです!

私の所感としましてこのスーパービジョン関係を安定したものとするには改訂者側が「監査人は私を批判しているわけではない」と理解するのがいちばん手っ取り早い気がします。なかなか難しいことなのかもしれませんが!筆者(ENTP)の改訂者であるISTPの友人とはかれこれ10年程の付き合いになりますが、「よくわからない人に興味があるから、さえちゃんのことは好き」と言います。たぶんこの「よくわからない」というのがISTPにとってのNeなんだと思います。もちろん私が何気なく発した言葉に対して「批判された!」と言ってくることもありますが(※仲良いです) 「よくわからない人だな」で片付けてしまうことが大事なのかなと思うのです(笑)もうあとは徹底的に共通した自我に関する話に徹することですかね。でもISTPにとっても刺激というのはとても大事でして、この「よくわからない」が刺激になっているのならそれはそれで良いのかな。やはり何よりもTi的な視点での会話ができるので私たちの関係は結構貴重だったりします。

ちなみにこの関係の簡単な割り出し方は、自分の④急所、②創造から考えるのが簡単ですね。

私(ENTP)の監査人は、

1.自分の④急所である(Fi)を主機能に持つ⇒ISFPかINFP
2.自分の①先導である(Ne)を②創造に持つ⇒INFP

私(ENTP)の改訂者は、

1.自分の②創造である(Ti)を①先導に持つ⇒ISTPかINTP

2.自分の①先導である(Ne)を④急所に持つ⇒ISTP

となります。()の中身を自分のタイプに当てはめてくださいね。




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