久々のコラムです。ブログを初めてまだ2ヶ月なのですが、ブログを書くこと・ブログきっかけで出逢った方々との会話や議論など気付くことがたくさんあって、とても有意義に感じております。なのでそういった気付きをこうしてコラムにしていくのも良いかなと思っております。お暇な方はぜひコラムにもお付き合いください。
というわけで今回は「キャラクター解釈」についてです。基本的に腐女子や二次創作をする方々の間で議題になりがちなアレです。ちなみにこの「解釈する」という行為は我々は日常的にしていますし、もちろんA3!のキャラたちもやっていますよ。そんな「キャラクター解釈」について、筆者の考えた仮説をご紹介したいと思います。
「解釈」ってなぁに?
解釈が違うことです。おい、ざっくりすぎんだろ!って摂津万里くんの声が聞こえてきそうですが、そのままっちゃそのまま。キャラの行動や気持ちを察した結果、捉え方が違ってしまうことです。
わかりやすいですねこの知恵袋の回答者さん。
例えばA3!の子たちも解釈違いで揉めてますよね。十座の分析でも触れた「ギラギラ☆渚のPASSION」のイベストは椋と十座の解釈違いの話でしたね。幼かった椋が十座の行動を“解釈”した結果「十ちゃんは僕が作った砂の城を壊した」となってしまい、本来の十座の行動の意図である「砂の城が壊れないように守ろうとした」に対する解釈違いを引き起こしております。
このように我々もリアルな対人関係に於いて他者を解釈していると思うのですが、それをキャラクターにするのはいかがのものか…という意見があるのも存じております。しかし二次創作を楽しむとか、妄想をするという行為をするうえでは少なからず【解釈】は必要になってくるでしょう。
心理機能別・キャラクター解釈のメソッド
「解釈」についてはご理解いただけましたでしょうか。さて、ここからはその「解釈」を心理機能的アプローチで紐解いていきたいと思います。今回わかりやすい例として冬組メンバーの役作り方法を挙げさせていただきたいと思います。作品の中でも特に冬組は役作りの様子が具体的に描かれています。役作りは立派な「キャラクター解釈」ですからね。
①Fe×Tiペア組…分析的解釈
Fe-Tiを使うタイプ…ESTP、ISTP、ESFJ、ISFJ、ENTP、 INTP、ENFJ、INFJ
このタイプはキャラクターを「自分ではない他者」として捉え(Fe)それを自分の考えで分析(Ti)します。つまり、めちゃめちゃ客観的です。筆者はENTPなのでこのタイプです。
冬組で分析的解釈をするのは月岡紬(ISFJ)・有栖川誉(ENTP)です。「主人はミステリにご執心」では誉が以下で説明する共鳴的解釈によって役作りをしようと試みるのですがそれが出来ずに困ってしまいましたね。そこで、この分析的解釈をすればいいとアドバイスしたのが紬です。外向的感情(Fe)を使うタイプなのでキャラクターの気持ちになって考えることは出来ません。映画やドラマを見ても、キャラクターに感情移入せず自分なりに感じたり考えたりして見るタイプです。この二者は「真夜中の住人」での役作りでもキャラクターの職業等に興味を持ち「職業についての知識を集める」という行動をしており、“キャラクターになりきる”という行動は一切していません。Nカードバクステにて、左京に借りたヴァンパイア・ソナタという洋ドラDVDを見ていた二人も非常に客観的に勉強していました。これは次で説明するFi×Teペアの共鳴的解釈とは対照的になります。なので彼ら二人は自分で「演技をしている」という意識がありながら芝居をしているということになります。自分とキャラクターは完全に切り離された他者というわけですね。
これは我々のキャラクター解釈でも同じことです。Fe×Tiペアを使うタイプはキャラクターを他者として捉え、客観的にキャラクターを分析し、理解します。感覚としてキャラクターの心情が入ってきたり、思いっきり作品に感情移入することが難しいためキャラクター理解に関して少し時間がかかる場合があります。このような手法を取るのでFi×Teペアに人々がした共鳴的解釈に対し「解釈違い」を感じることもあるでしょう。原作で描かれたキャラクターを理解することが作品やキャラクターへの礼儀だと考える傾向があります。
②Fi×Teペア組…共鳴的解釈
Fi-Teを使うタイプ…ESFP、ISFP、ESTJ、ISTJ、ENFP、 INFP、ENTJ、INTJ
このタイプはキャラクターを「自分に置き換えて」捉え(Fi)それを具現化(Te)していきます。まるでキャラクターと共鳴するようにして解釈します。
冬組で共鳴的解釈をするのは高遠丞(ISTJ)・御影密(ISFP)・雪白東(ENFP)です。密は言うまでもないです。キャラクター設定を聞いた数秒後にキャラクターの気持ちになりきれる程の共鳴力を持っており、細かいデータ分析などは必要としません。役作りに関する悩みは「役に成り切っているのに自分の無意識的な癖が出てしまう」ということでした。(「主人はミステリにご執心」より)
丞は稽古期間中からキャラクターになりきってしまう癖があります。「真夜中の住人」での役作りではニンニクステーキを作った臣に対し「東さんと御影がヴァンパイア役をやるのに何でニンニク料理なんて作るんだ!!」と怒ってしまったり。
意外に思われるかもですが東もこのタイプですよ。キャラクターへのアプローチの仕方は丞と同じで、まず孤独なヴァンパイアの役をするのに自分自身が孤独になろうとしました。自身の感情をキャラクターに持っていくスタイルです。また洋ドラDVDを見た東は血を飲む吸血鬼を見て「ワインが飲みたくなっちゃったな」と言い実際ワインを飲んでは「これは丞の血だよ」と言ってみたりね。客観的に見ているというより、キャラクターに感情移入しながら見ています。
細かなプロセスこそ若干違ってくるものの、彼ら三人は感覚的に役を掴み実践してみる手法を取っています。前者の分析的解釈の手法を取る紬・誉とは違い、「演じている」という感覚がなく「役になりきっている」タイプです。自分とキャラクターは一心同体となっています。
我々のキャラクター解釈の場合も、Fi×Teペアを使うタイプは自分が対象キャラクターの立場になって主観的に解釈していきます。意外と当ブログを熱心に読んでくださってる方にFi×Teペアの方々も多いのですが、おそらく「感覚的には理解していたものの何故そうなるのかわからないと思っていた理論的な部分が分かる」ことがアハ体験的で楽しいのかな?と思います。あくまでも感覚的にキャラクターを捉えるので、自分と違う考え方をするキャラクターに対して独自の解釈をする場合や「このキャラのことはよくわからないな」で片付けてしまう場合があります。(そんな時は是非当ブログを参考に!) またこのタイプも上記のFe×Tiペアの解釈に対して「解釈違い」を感じることもあるでしょう。キャラクターの気持ちに寄り添うことが作品やキャラクターへの礼儀だと考える傾向があります。
総括:「解釈違い」との付き合い方
以上のようにキャラクター解釈にもそれぞれの手法がある、と理解することで少しは「解釈違いの人の考え」も理解できるのかなと思います。(それでもどうにもならないものはならないかもしれませんが) 我々が「あの人の○○は解釈違いだ!」と思っているように、もしかしたらMANKAIカンパニーの皆も「丞の浩太は解釈違い」とか「いやいやそのヘンリーはないだろ」とかで揉めたりするかもしれない。でも相手の性格上、こういう解釈をするよねってのを理解できれば、相手にもわかりやすい方法で自分の解釈を伝えたり、また議論により更に深い理解に辿り着けたりもするんじゃないかなぁと思います。私も積極的にFi×Teペアを使う人に意見を聞いたりしています。
だから当ブログでしている分析も「いやいやそうじゃないでしょ」と感じている方も絶対にいらっしゃると思うんです。理論をこじつけたところで書いてる人はキャラの気持ちなーんにもわかってない!的な。(否定できない!) でも解釈のメソッドなんて人それぞれ違うし、私はキャラクターの気持ちを感覚的に理解する能力に恵まれなかったからこのような手法を取っているということを理解してもらえれば、また違ってくるのかなぁと思います。まぁいわゆる「そういう性格」ということ。これを理解していれば、少なからず解釈違いの人に対して感情的になることもないんじゃないかなぁと思います。無理なら見なきゃいいだけ。私は違った解釈にも興味津々なので読みます。心ゆくまで好奇心!
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