【キャラクター分析】皆木綴

 

今日は皆木綴くんです。一見普通の量産型大学生……の仮面をかぶった神秘のドラマティスト!
そんな知れば知るほど魅力が溢れてくる彼の心理構造に迫っていきましょう。




皆木綴:INFJ(Ni→Fe→Ti→Se)

内向型(I)

内向型です。FJ型ってどうしても補助機能に外向的感情(Fe)を使うので、外向か内向か判断がつきにくい印象がありますが、彼の話し方や行動を見ていると内向型だと判断できます。第二機能Feにより、自然と身近に居る困っている人を助けたり世話をするので社交には不自由はしませんが、自ら進んで不特定多数の人と関わることもないです。

INFJの外向型であるENFJ(例:立花いづみ)は主機能が外向的感情(Fe)になるので、自分の理想を使って他者を幸福にしようとします。必要以上の援助をしてやるイメージです。INFJの場合主機能が内向的直観(Ni)となりますので、他者の感情を汲み取る中で自分の理想を見つけます。綴は他者の感情を汲み取ること(兄弟たちや友人)をキッカケとして抽象的な概念について思惑し、それを物語に投影しています。

直観型(N) ー①内向的直観(Ni)

直観型は直観型だと思うんですけど、あまり実生活に出てこないです。とは言え判断型(J)だと知覚機能は内向に使いますので、出てないのが本来は正解なのかな。INFJの感覚型であるISFJ型(例:月岡紬)ですと、創造的というよりは実務的であり他者に合わせて柔軟に対応し、自分の理想のために意見を強く主張することはほとんどありません。(平和主義者)一方INFJは実務よりも創造を好み、強い理想を持ち行動し控えめながらもそれを主張し断固として曲げません。

直観(N)を内向(i)に使います(Ni)。主機能です。物事の可能性を永続的に追求します。綴は控えではありますが人間の在り方について「こうあるべき」という理想が非常に高いように見受けられます。小学六年生の頃エリートがゆえに馴染めずにいた水野に手を差し伸べましたが「プレゼントにはお金じゃなくて心をこめるべき」と怒ったり(結果水野にとっては良い出会いとなりましたが)、旗揚げ公演時の真澄の指摘にも「表現できてないだけでわかってないわけじゃない!」と怒ったり。やれやれ系の仮面をかぶっていますが「ただ合理的なだけで優しさや情熱のない世界に対する強い拒絶」が節々に感じられます。

丞の分析記事で内向的感覚(Si)が「脳内HDDを参照して現実を感知する」とありましたが、Niも脳内HDD派です。しかし内向的感覚(Si)のファイルは読み取り専用なのに対し、内向的直観(Ni)のファイルは書き込み可能です。「なぜこうなった?」「それは今後どうなっていく可能性がある?」「つまりそれは何を表している?」などといった熟考によってどんどんファイルの統合や上書きを繰り返し、独自の世界観が生まれていくのです。綴はその独自の世界観から、物語を創造しています。

「ぜんまい仕掛けのココロ」イベントストーリーで、綴は物語の結末を書けなくなってしまいました。これは軽度ではありますがINFJ型のNi⇔Tiループ(第一⇔第三機能、負のループ)と呼ばれるものでしょう。Ni⇔Tiループとは外界との接触(Fe)が遮断された時に内なるネガティブがぐーるぐるしてしまう現象です。綴は執筆作業に集中してしまうと外界との接触を自ら遮断してしまいがちです。上手く行ってるときはそれでも良いですが、ぜんまいの時のようにスランプ(スライム)に陥ってしまうと「自分のエゴを脚本にするのは良くない」などと物語の筋そのものとは全く関係のないネガティビティに囚われてしまいます。本格的なNi⇔Tiループになるとそれはそれは凄まじいものらしいのですが、綴がNi⇔Tiループに陥る可能性を知ってか、シトロンは毎日漫才の稽古をしようと提案します。奇門遁甲!綴のNi⇔Tiループが軽度のもので済んだのも、適度な外界との接触を維持できる環境にしてくれたシトロンと、現実的かつ合理的なアドバイスをした至のおかげです。Ni⇔Tiループが極端に悪化すると「この世の演劇はすべて作者のエゴによって成り立っている」→「価値観に反する演劇は抹消されて当然」みたいな反社会的思考に発展する恐れすらあります。

こういったように内向的直観は素晴らしい才能を発揮しカリスマ性もありますが、それ相応の大きなリスクを抱えています。そしてINFJ型はその内なる才能を本人が自覚していない場合がとても多いです。綴も例に漏れずね…。

感情型(F) ー②外向的感情(Fe)

感情型です。人に優しくしたり世話を焼くのは自分の意思じゃなくて仕方なくしているフリをすることがありますが、本当は愛溢れる暖かな世界を望んでいます。この世界の人々各自が困っている人を助ければ良いのに、それを見逃す人が居るから困っている人がひとりぼっちで苦しんだりします。愛と優しさであふれた世界ならば、棘のある言葉で人を傷付ける人もいなくなるし社会的格差で人を差別する人もいなくなる。そんな世界だったらいいのに、何故みんなはそれがわからないんだろう?それをしないんだろう?無意識的かもしれませんがそんな気持ちから筆を執っているのではないかと思います。自分の願望を脚本に投影している、とのことですが彼の場合、立場や種族・育った環境の違なる者同士の普遍的な愛情がテーマになることが非常に多いです。

綴はかつての友人である水野と家庭環境の違いで引き離されてしまったことを非常に根に持っていました。これがキッカケとなって友情や愛情に囚われるようになったとも言えますが、そもそも友愛に囚われるということが感情型らしいです。思考型だと「社会的格差は何故生まれるのか?」という仕組みそのものが気になり、社会格差をなくすための合理的な解決方法を思考しだします。INTJ型はまさにそんな感じです。

綴は自分の価値観にそぐわない人に対して怒りを露わにすることがあります。過去には真澄や一成と衝突をしていますし、雄三さんの物言いに対してもムカついたと言っています。INFJ型の価値観は大変素晴らしいものですが、芯が強すぎるゆえに違った価値観を受け入れ難いところがあります。時に杓子定規的にすらなり得ます。真澄が咲也に対して突っかかっていたことも、咲也は「真澄くんの言っていることは正しいと思う」と言っており、確かにあの時の咲也のレベルではまともな舞台はできませんでしたし客観的に見たら真澄の言っていることは正しいです。わかっていてもできてなかったらわかってないことと同じですしね。一成が写真をばらまいたことだって、悪意は微塵もありません。結局落ち着いて対話すれば理解することができる冷静さもきちんと持ち合わせてはいますが、それは彼にとってちょっと苦手です。春組だと冷静な判断が得意な至も居ますし、真澄だってああ見えてめちゃくちゃ客観的です。綴が目的を見失いそうなとき、きっと彼らなら冷静なイマを教えてくれるのではないかなと思います。そして何よりも綴の優しさや彼の素晴らしい能力を評価してくれる人たちがたくさん居ますから、恐れることなく自分の思うように創造していって欲しいです。

判断型(J)

ですね。本当、控えめながらもめちゃくちゃ頑固です(笑)でも頑固だからこその集中力なんでしょうね。締め切りなんてそんな気にしなくていいのに…ってP型からは思われてそう。彼の周りけっこうPばかりなんですけどね。ああ、だから苦労しちゃうのか…。春組もほぼPですし、一成もP。伏見さんを慕ってるのは同じJ型だからかもしれないです(笑)最近は1か0かの世界ではないような話(ハッピーエンドなのかそうじゃないのか判断がつきにくいもの)にも挑戦していますし、持ち前の洞察力で周りのP人間を見ていろいろと思ったことがあるのかもしれません。でも彼が判断型だからこそ周囲の人々の気持ちを汲み取ることが出来、断固とした揺るぎない理想で人の心を動かすことだってできるのです。

ええ、これまでの分析の中でいちばん労力を使いました。そもそも診断の段階から。それぐらいINFJって複雑怪奇だし何より外からはわかりづらい!それに筆者の人生でたった一人だけしか関わったことないくらいのレアポケモンですから…。ちなみにINFJ型の著名な作家にはゲーテが居るらしいです。小説「若きウェルテルの悩み」も有名ですが戯曲「ファウスト」が最も有名でしょうか。素晴らしい劇作家です。ちなみに筆者は詩集がお気に入りです。

彼がINFJ型だと知ってキャラソン「ダンデライオンのあくび」を聞くと、何だかちょっとぞっとしますよ。「後悔が添い寝しようとこっち見てる」とかわりと綴にとってリアルな恐怖なのではないかとか。己の情熱と世界の冷静という真逆の概念に手招きされながら生きているような人たちなので、このフレーズの表現はすごく綴らしいなぁと感心しました。「後悔が添い寝しようとこっち見てる」と「徹夜してでも咲いてやる」このへんの熱量の差が凄まじいです。クール&ヒート!

あとがき長くなりましたが、綴の考察はこれからまだまだ続きます!ので基礎解説はこのへんで。




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